父との電話と、20年ぶりに思い出した記憶

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この空を見た夜に久々に父のことを思い出した。
というか、この20年間消していた、
父が家を去ったと同時に一族全滅事件の記憶を急に全部思い出してしまった。

同時に、

この20年、無かったことにしていた自分の気持ちを思い出し、

そうだったんだね。

って受け入れた。

そして、この気持ちを父に打ち明けてみたいと思った。

  
 
 
わたしにとって必要であれば、
繋がるだろう、
そう思って叔母に聞いた父の電話番号。
ちょっと前のだからつながらなかったらごめんねって言われたけど。
   
  
 
かけた電話は繋がった。
  
 
明けましておめでとうさん(^-^)
久しぶり〜どうした?
  
 
  
って。
  
 
  
いやいや、普通すぎるやろ!
   
 
  
って思ったけど。
  
 
  
少しばかり世間話をして、本題に。
  
 
  
あのさ、ちょっと今日はお父さんに文句言いたくて電話してん。
だから、ちょっとの間、聞いててくれる?
  
 
  
おーそうか、わかった、聞いたるから、言ってみ。
  
   
あのさ、
この20年、
わたし、めっちゃ大変やってん。
あの時もこの時も、
いまここにお父さんが居てくれたら、
って思っててん。
いっつも、思っててん。
お父さんさえ居てくれたらこんなに大変じゃなかったのに。って。
みんながあんなことになって、
わたしだけは、絶対元気じゃないとあかんかったし、
心折れたらあかんかった。
わたしほんまに大変やってん。
いっつもお父さんに居て欲しかってん。
  
  
と、まるで子供が駄々をこねるように、
わんわん泣きながら、
思い出した記憶と無かったことにしていた気持ちを吐き出した。
びっくりしたのは、
” 父のせいで不幸になったと思っていた” のかと思っていたけど、
わたしが思っていたのは、
ただ、父に居て欲しかった、それだけだった。
 
  
父は最後まで黙って聞いてくれて、
そーかーゆきはお父さんがいなくて大変やったということやな。
と、笑ってた。
  
   
相変わらずこの人は能天気すぎる。
たぶん自分が悪かったとも思ってなさそうやし、
どうにかせねば、とも思ってなさそう。
  
  
だけど、
わたしはこの能天気な父に救われた。
反論されたり、必要以上に落ち込まれたら、
こんなに全部、言いたいことを吐き出せなかっただろうから。
  
  
電話を切って、
お風呂に入って、
しばらくしたら、
 
 
   
父に対して、
黙って全部聞いてくれてありがとう
 
 
  
って思った。
実は電話の最後に、
父に、月に一度はわたしと孫に会う時間作って!
って言ったけど、もうどっちでもいいかも。
   
『 わたしはこう思っていました。』
   
 
って、伝えられたことで、
  
  
『 そうだったんだね。 』
  
 
  
って受け止めてもらえたことで、
   
  
わたしは安心したのかもしれないな(^-^) 
   
  
 
     
 
 
そして、
思いがけず、父と話したこの時間、
わたしが今年わたしにプレゼントしてあげたいものの一つ、
「 家族との時間 」
だったようです。
まさか父が登場するとは思っていなかったけど、
確かに父も家族だわ 笑
  
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